院長あいさつ
ご挨拶
大切な人を信頼して託せる医療の実践
令和6年度の初めに当たり、職員を代表してご挨拶申し上げます。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)蔓延から早4年が経過しました。感染症法での位置づけが2類から5類に変更されましたが、いまだにこの感染症は燻り続けています。この間、当院も集団感染(クラスター)に見舞われ、職員全員が入院患者さんの生命を守るための文字通り獅子奮迅の活動を間近で体験し、また、面会、外泊・外出、入・退院の制限を患者さんやご家族にご協力いただくことも再々に及び、感謝の思いで一杯です。さらに、当院でのクラスター発生時に多大なご支援をいただいた中播磨健康福祉事務所(福崎保健所)、兵庫県、認定NPO法人ジャパンハート、日本精神科病院協会、兵庫県精神科病院協会の関係者の皆様にこの紙面をお借りして謝意を表したいと思い
ます。
全国の精神科病院と同様に、この感染症の当院の運営に与えたダメージは大きく、病床利用率も大幅に低下しました。また、精神保健福祉法改正に伴い、医師、看護職員、精神保健福祉士等専門職やご家族等医療保護入院同意者にかかる負担の増大も避けられない状況です。さらに、建築資材費上昇、働き方改革を反映した建築費用の直近10年で倍を超える急上昇により、かねてより計画していた病院改築も順延せざるを得ないこととなりました。
しかしながら、精神科病院の運営を取り巻く環境が厳しさを増す中でこそ、当院全職員の精神科医療に向き合う姿勢や病院組織運営の在り方が試されていると、ポジティブに受け止めています。
当院は、これまで通り、愚直なまでに真っ直ぐな精神科医療の提供を実践することにより、地域の皆様の信頼を得ようと決意していますので、これからも変わらないご支援を賜りますよう、伏してお願い申し上げ
ます。
令和6年4月吉日
姫路北病院院長 西野直樹
理念
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患者さまの権利擁護に関する宣言(アドボカシー・ポリシー)
人間の固有の尊厳に由来することを認め、
これらの奪い得ない権利を尊重することが医療の基礎をなすことを考慮し、
患者さまの個人としての尊厳及び権利を擁護することをここに宣言します。
- 患者さまは、固有の尊厳を享有し、公共の福祉に反しない限り、前文に掲げる諸権利を享受します。医療を受けるに当たっては、精神保健福祉法等法令による適正な手続きを経なければ、これらの権利を制限されることはありません。
- 患者さまは、自己の受ける医療について知る権利、説明を求める権利を有します。その上で、治療方法を選択し、治療に同意する権利があります。
- 患者さまのプライバシーは、公共の福祉に反しない限り、尊重され、保護されます。
- 患者さまは、治療に協力する義務があり、当院はその義務が果せるよう良好な信頼関係を構築して援助する責務を負います。