自分のことは好きですか?(院内研修) - 兵庫県姫路市の精神科病院(うつ病・認知症・復職支援)|姫路北病院
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自分のことは好きですか?(院内研修)

1.自分のことは好きですか?(院内研修)

岩堀美雪先生が、姫路北病院に来てくださいました(2012・2013年に続いて3回目)。

岩堀先生は「子どもは無限の可能性を持っている」「どの子にも必ずいいところがある」をモットーに31年間小学校(福井県)の先生をされていました。

その中で、子どもたちそれぞれに宝物ファイル(クリアファイル)を作り、自分のプラスになるもの(自分が書いた自分の良いところ・好きな写真・他人が書いた自分の良いところのメモ)を宝物ファイルに入れ、自己肯定感を育む取り組みを行われてきました。

当院でも岩堀先生の指導を受け、患者さんや職員の自己肯定感・自尊感情を育て自己の成長を促すためのツールとして、宝物ファイルを「夢ファイル(ポートフォリオ)」「○○さま物語」など名付けて導入しました。

その後も患者さんや職員それぞれのファイルの中に、その人の好きな写真や文章・他者からもらったその人の良いところのメモなどを入れる取り組みを継続しています。

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2.職員の感想

(初参加)
「今、自分のことが好きですか?」、研修は岩堀先生の問いかけから始まりました。

講義の前半、先生も昔はコンプレックスが沢山あったという話を聞きました。しかし、そのことが嘘かのようにキラキラとした表情で話をされており、宝物ファイル(ポートフォリオ)の力は周りの人だけでなく、自分自身をも幸せにする魔法のようなものなのだと感じました。

後半のグループワークでは、少人数のグループで「幸せを感じる瞬間は?」など、お題の書かれたカードで対話。

「仕事で困っているときに助けてくれた」「患者さんが笑顔になってくれたらうれしい」「いつも話聞いてくれてありがとう・・・」

・・・もしかしたら・・・このような瞬間を仲間と共にできたことが、私たちにとって“宝物”・・・?日々の生活の中では、なかなか自分の良いところは見えてきません。

研修の最後に同じテーブルのメンバーひとりひとりに、“今日のあなたの良かったところ”を書いて渡しました。

普段言えない気持ちを言葉にして受け取ったときの、あのふわっとしたあたたかい気持ち。

「そうか、私にもこんなところあったんや・・・」

「少し自分のことが好きになったかもしれへんな~」

ありのままでいい、それを受け入れると自分のことが好きになれる、何歳になっても成長できる、岩堀先生の柔らかな笑顔がそう物語っていたように思います。

また、病気になってしまった事で自分の可能性を信じる事が出来ず、自分の“夢”をあきらめてしまう患者さんもおられます。

そのような方の心に寄り添い勇気を与えるポートフォリオを一つでも多く患者さんに届けられたら・・。そんなことを考えずにはいられない素敵な講演でした。

みなさんは、自分のことが好きですか?

 

(2回目の参加)

「自分の事を大好きになろう!家族や友達の事も大好きになろう!!」

2012年5月、宝物ファイルのページに書いた時はなんだか照れくさかったのを覚えています。

初回の岩堀先生の講演では、大人になると注意されたり怒られることはありますが、自分が褒められることは少ないとのことでした。

確かに自分の良いところを自分で気がつくことや、他者をほめることもほとんどないなとその時に思ったことを覚えています。

それから約3年、職場では定期的に感謝カードの交換や感動のエピソードを話し合い、プライベートでは家族と出掛けた時に取って置いた各種チケットなどをファイルに挟むなど、宝物ファイルは自分の好きな事でいっぱいになりました。

また、家庭では毎朝仕事に行くときに「大好き!みんな世界一!今日も楽しく行きましょー」と、4歳の息子と家内と私の3人でギュッと抱きしめあうことが習慣となり、今ではすっかり「自分の事も大好き!家族の事も大好き!職場のみんなも大好き!」と言う事ができます。

岩堀先生の研修は、自分・友達・家族を大好きになるきっかけだったと、とても感謝しています。

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3.岩堀美雪先生からのコメント

今回も、私の話を真剣に聞いてくださる姿に感動しました。ワークが始まるとあちこちで相槌を打つ姿が見られたり、拍手や笑い声が聞こえたりしました。

おかげ様で終始和やかな雰囲気で進めることができました。ありがとうございました。

 

また、姫路北病院には、以前の研修会がきっかけとなり、患者さま向けの宝物ファイルを続けて実践している病棟があります。

許可を得て見せていただきました。宝物ファイルの中には、病院での生き生きとした笑顔やスタッフのみなさんからのメッセージで溢れていて、見せていただいているうちに自然と涙が出てきてしまいました。

今後も宝物ファイルが医療の現場でも広がるように大勢の方に伝えていきたいと思います。

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研修の感想(院内研修アンケートより)

・「人には『良いところ』が必ずある」「心の居場所ができる」「自分を認め大切に」など エピソードの一言一言が印象に残り、自分を考える機会となりました。

・自己肯定感を高めると自信が持て、行動力が上がり、失敗に強くなるという事だったので自己肯定感を高めていけたらいいなと思いました

・とても楽しく、ためになる2時間でした。自分が子ども(小学生)の頃に岩堀先生の取り組みに出会いたかったです。

自己肯定感を高め、自分もまわりも幸せになれるように、というところにとても共感できました。

・こうやって自分の事を振り返るのは見直すきっかけにもなっていいなとか、伸ばしていこうとか、自信にもつながるなと思いました。いろんなものをファイルに入れていこうと思いました。





 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
2015年9月10日